発汗を促す岩盤浴において、温度や湿度は岩盤浴の大きな要素。
一般的なサウナと比べると温度は低く湿度は高いのが岩盤浴です。

温度・湿度は岩盤浴とどのように関わっているのでしょうか。

岩盤浴と温度

岩盤浴の温度の基準は定義されていません。
はっきりとした決まりはありませんが、室温が35℃~42℃、岩盤の温度は40℃~55℃の範囲で設定されていることが多いです。

100度近いこともあるサウナと比べれば、かなり低温といえる岩盤浴。
それほどの高温ではないですが、ちゃんと汗は出てきます。

そもそも人間は、皮膚や体の深部の温度が高くなって発汗神経が刺激されることで汗をかきます。

発汗量は、皮膚の温度が5℃あがると2倍に、10℃上がると6倍にまで上がると言われています。
高温のサウナのような環境では、皮膚面の急激な温度上昇によって汗がたくさん出るのです。

しかし、岩盤浴では皮膚温はそれほど急激にあがりません。
それでも汗が出るのは、岩盤が発する遠赤外線が皮膚面だけでなく体の深部も温めているから。
体が奥までしっかり温められることで、脳から汗を出すように指令が出されて汗をかくのです。

岩盤浴と湿度

施設によってバラつきがあるのが湿度設定。
岩盤浴の湿度はおよそ50%~80%の範囲と幅があるのです。

汗は多湿だと出やすくなります。
蒸し暑い日には汗がよく出ますよね。

湿度は遠赤外線の作用を高める性質があるので、岩盤浴では湿度が高いと温熱作用も高まります。
また、体外の湿度が高いと、体内の熱が外に出るのを抑えられるので、その分発汗が活発になります。
さらに、肌に適度の湿り気があると汗の出始める温度(発汗点)が下がり、汗が出やすくなるのです。

このように湿度が高いと汗はかきやすいのですが、注意しなければいけないこともあります。

あまり長時間高温多湿の汗が出やすい環境にいると、かえって汗が出にくくなるのです。
汗が出やすい環境に長居すると、汗腺の疲弊と汗腺の出口がふやけるためです。

また、ものには限度があるため、高すぎる湿度が必ずしもいいとは言い切れません。

自分に合った環境を見つけよう

施設によっても様々な環境がある岩盤浴。
種類が多いと、どの環境が一番良いのか迷うところです。

汗をかきやすいという意味では、ある程度高い湿度は汗がかきやすいと言えます。
でも適切な設定がどのくらいかということは一概には言えません。

人によって汗のかきやすさは違いますし、日によって体調も異なります。
Aさんには適した環境でも、Bさんには無理が生じることもあるでしょう。

適温・適湿は季節によっても変わってくるといわれています。
また、岩盤に使われている鉱石がより効果を発揮するための温度や湿度は、種類によって違うようです。

このように岩盤浴には温度や湿度をはじめ、鉱石の種類や入浴者の体調など、様々な要素が関わってきます。
自分に合った岩盤浴を見つけることが、岩盤浴の効果をより高めることにつながることでしょう。

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