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お医者さんが書いたサウナ本

銭湯やスーパー銭湯でよく見かける施設の1つ「サウナ」。
比較的身近なものであるため、多くの方がサウナに入った経験はあることでしょう。

近年、サウナは大きな注目を浴びており、サウナブームともいえる状態になっています。
2019年には「サ道」というサウナドラマが放送されましたよね。

ここ数年の間にサウナに興味を持った方も少なくないと思います。

では、サウナに入るとどんなメリットがあるのかご存じですか?
「健康に良さそう」「気持ちよさそう」といった、なんとなくのイメージは多くの方が持っているでしょう。

でも、サウナによって得られる効果・効用を具体的に知っている人はそれほど多くないと思います。
また、巷で様々に言われているサウナの効果の中には、サウナ愛好家個人の感想がベースとなったものが混在している可能性もあり、「実際のところはどうなんだろう?」と感じるケースがなくはありません。

できることなら、医学的・科学的な根拠を持ったサウナの効果・効用を知りたいですよね。

その答えとなるものが、『医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?』という書籍の中にありました。
(以下、本のタイトルを『医者が教えるサウナの教科書』と表記します)

『医者が教えるサウナの教科書』の著者は、本のタイトルにもあるように医師の方です。
また、日本サウナ学会代表理事も務めていらっしゃるとのこと。
つまり、『医者が教えるサウナの教科書』は医学にもサウナにも精通した方が執筆された本なのです。

医師の方が執筆したサウナ本ということであれば、内容について信用性が増しますよね。

サウナは疲労を回復させる?デトックス効果は×?

ここでは、筆者が『医者が教えるサウナの教科書』を読んで、注目した点を簡単に紹介します。
詳しい内容は実際に本書を手に取って確認してみてください。

医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?

サウナには疲労回復の効果があるそうです。
その理由は、サウナに入ると血流が増加して、肉体を疲労させる物質を押し流すから。

血流は熱や酸素、栄養などを運ぶとともに、余計な物質を回収する機能があります。

サウナに入ると通常の2倍程度まで心拍数が上がり、血液を送り出す心臓のポンプ機能は70%程度上昇するとのこと。
血流が上がることによって、肉体疲労の原因となる物質を取り除く機能が活性化するため、疲労回復につながるそうです。

また、本書の中では、サウナのデトックス効果は「医学的には不正確」だと書かれていました。

デトックスという言葉は、そもそも医学用語ではなくマーケティング用語だそうです。
つまり、消費者の購買意欲を促すために作られた言葉ということですね。

デトックスは日本語訳で「解毒」にあたるわけですが、汗と一緒に毒が排出されることはほとんどないとのこと。
何を「毒」とするかの解釈によるところはあるそうですが、「デトックスは医学用語ではない」ことは抑えておきたいですね。

ちなみに、サウナに入ると皮脂が排出されるそうです。
毛穴などに付着した皮脂は加齢臭の原因となるため、サウナに入って皮脂を排出することは清潔感を保つことにつながるとのことです。

研究報告を踏まえたトピックがたくさん

『医者が教えるサウナの教科書』の巻末には参考文献ページがあり、海外の文献が多く掲載されていました。
研究結果をもとにした内容が多くあり、そのあたりにも情報の信用性を強く感じます。

そのような研究結果も踏まえての内容は、先にピックアップしたこと以外にも盛沢山。

「脳疲労が取れる」「サウナの温度は場所によって違う」「最適な水風呂の温度」「お風呂とサウナの違い」「サウマッジ(サウナ室でできるマッサージ)」などなど。
様々なトピックが掲載されていました。

また、Q&A形式の章や、各章の間には「エリート・サウナーに聞く!」というインタビューページも。
さらには全国のおすすめサウナ施設まで紹介されていました。

「医者が教える」とタイトルにあるため、難しい内容が書かれた本である印象も受けますが、決してそんなことはありません。
中には少し難しい内容もありましたが、そこは主にメカニズムの解説部分。
ほとんどの人は結論だけ押させておけばよいと思います。

サウナに関する情報を得たい人は、一度手に取ってみることをおススメします。