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太閤天然温泉 湯吉郎


愛知県清須市にある「太閤天然温泉 湯吉郎」(「とうきちろう」と呼びます)。
庄内川と新川の2つの川に挟まれ、店舗すぐの橋を渡ると名古屋市やあま市に入る場所に位置するスーパー銭湯です。

駐車場は220台が駐車可能(無料)。
店舗建物の北側と南側、店舗すぐにあるゴルフクラブの近くの3か所が駐車場となっており、車で訪れやすいです。
ちなみに、北側の駐車場の一部は立体駐車場です。

「太閤」や「とうきちろう」というワードから連想されている方もいると思いますが、湯吉郎は有名戦国武将である豊臣秀吉が絡められたスーパー銭湯となっています。
一説によると、秀吉が生まれたのは湯吉郎のある場所の近くとされています。
館内には秀吉にまつわるエピソードが掲示されているので、歴史の勉強になるかもしれません。
ちなみに、店舗のキャラクターは「猿」が使われています。

そんな湯吉郎館内の最上階には「回福さろん」という岩盤浴フロアが設けられています。
回福さろんでは岩盤浴やロウリュウなどが体験可能。

というわけで、2019年11月9日。
湯吉郎の回福さろんを利用してみましたので、今回はその体験レポートをしていきます。

湯吉郎のシステム

館内に入ると、靴箱ロッカーがあります。
ロッカーの利用にコインは不要です。

靴をロッカーに入れたら、券売機へ向かいます。
タッチパネル式の券売機で券を購入しましょう。
回福さろんの利用する場合には「入泉+岩盤浴フロア・回福さろんセット」を選択します。

券を購入したら、券売機すぐにある受付へ。
券をスタッフさんに渡します。
回福さろん利用の場合は、浴着引き換え券が渡されます。

受付から少し奥へ進むと、岩盤浴着の受け渡しフロントがあります。
浴着引き換え券を渡して、岩盤浴着セットを受け取ります。
なお、ここで靴箱ロッカーのキーを預けます。

浴着のサイズは中、大、特大と子供用の大と小の5サイズから選びます。
色は男性が緑色、女性はオレンジです(大人用)。
回福さろん利用者の多くがこの色の浴着を着ていました。

セットの中身は岩盤浴着と大判タオルです。
フェイスタオルは付いていないので、必要な場合は館内でレンタル(有料)をするか、持参しましょう。

湯吉郎の館内は、1階が受付、食事処、コミックコーナー、休憩エリア、リラクゼーションなど、2階が男女各浴場、3階が回福さろんとなっています。
2階の浴場脱衣所で岩盤浴着に着替え、回福さろんへ向かいましょう。

ちなみに、脱衣所入口付近に小型テレビが設置されていたのですが、そのテレビにはロウリュウを紹介するDVDが流れていました。

湯吉郎の回福さろんに時間制限はありません。
また、他の階への行き来もできるので、お風呂や岩盤浴を繰り返し利用することも可能です。

思う存分館内施設を楽しんだら退館時の手続きです。
岩盤浴着を岩盤浴着の受け渡しフロントへ返却し、靴箱ロッカーのキーを返してもらいましょう。
靴箱のキーを受け取ったら、靴を履いて退館です。

岩盤浴フロア・回福さろん

湯吉郎館内の3階にある「回福さろん」
3回ワンフロア全体が回福さろんとなっており、岩盤浴着を着用している人しか利用できないエリアとなっています。

3階へ上がるとまず目に入るのが、ズラッとリクライニングシートが並ぶリラックスルーム
全てのシートにテレビが付いており、多くの方がシートで横になってくつろいでいました。

リラックスルームの一角には雑誌のラックと本棚が設置されています。
雑誌ラックは男性向け、女性向け、週刊誌といった分類に分けられていました。
本棚にはマンガが並び、男性向け、女性向けそれぞれのマンガが用意されています。

なお、湯吉郎には1階にもコミックコーナーがあり、マンガはそちらで楽しむことができます。
用意されているタイトルは3階とは異なっているため、回福さろん内に読みたいタイトルが無くても1階のコミックコーナーなら見つかるかもしれません。
ただ、1階コミックコーナーのマンガは食事処や2階3階への持ち出し不可なので、1階の休憩エリア付近で読む必要があります。

ちなみに、湯吉郎の湯のリーフレットによると、本は1階と3階で計6800冊以上が用意されているとのことです。

リラックスルームからは屋外に出ることができます。
外に出ると、そこは展望テラスという庭園を思わせる雰囲気の屋外エリア。
川沿いにあるためか風通しがよく、心地よい外気にあたることができます。

11月にもなると涼しい風も吹いており、岩盤浴やロウリュウ後のクールダウンに展望テラスを使うのもよいと思いました。

さて、ここからは各岩盤浴エリアについてお伝えします。

各岩盤浴室の入口外には温度表示があります。
そのため、室内に入る前にどのくらいの温度のエリアになっているのかを知ることができます。

岩盤浴室のドアには本や雑誌の持ち込みについての案内があり、「本、雑誌の持ち込みOK」のエリアにはその旨が記載されていました。

では岩盤浴室となる4つのエリアそれぞれについて触れていきましょう。

展望テラスのところでクールダウンについて触れたので、最初はアイスルーム「雪華洞」から。
雪華洞は12度前後の温度が表示されていました。
アイスルームということで低めの温度になっています。

壁は数種類のタイルが使われたヒンヤリとしたもの。
壁際は腰掛けになっていて、四角いシートマットが敷かれています。

室内中央には大きな壺のような入れ物。
その入れ物に人工雪を積もらせるようです。
「積もらせるようです」と書いたのは、筆者が訪れた日は雪が降る様子はなかったため。
もしかしたら、人工雪の降雪は日やシーズンによっての実施なのかもしれません。
雪を降らせる日は筆者の体験日よりも室温が低くなると思われます。

一般的にイメージされる「岩盤浴」が体験できるのは2部屋。

1つは「星空岩盤浴」
室温の表示は55度前後を示す男女兼用の岩盤浴室です。

星空岩盤浴は、室内の天井に小さなライトが埋め込まれた岩盤浴室です。
星空に見立てた小さなライトが色を変えながら光り、穏やかなBGMが流れるため、プラネタリウムを思わせる空間となっています。

室内は左右に分かれ、各6床ずつ計12床の岩盤が並んでいます。
床によって使用されている鉱石が異なり、各岩盤床の壁には使用されている2種類の鉱石の掲示がありました。

枕は直方体の石の枕。
石の枕は硬いので、慣れるまでは少し痛い気がします。
なお、室内には加湿器が2台稼働していました。

女性専用の岩盤浴室が「虹色岩盤浴」
筆者は男性のため入室しておらず詳細をお伝えすることはできませんが、室温の表示は56度前後を示していました。
また、公式サイトのフロアアップによると、奥には女性専用テラスが設けられているそうです。

リラックスエリアのようにも見えるのが「低温岩盤浴」
室温47度前後を表示していた男女兼用のエリアです。

室内には丸いクッションやクッションベンチが置かれており、休憩室のような雰囲気の空間になっています。
純粋な岩盤浴のように岩盤の上で寝転んで過ごすのではなく、クッションの上で本を読んだりしながら過ごしている方が多かったです。

ちなみに、「低温」とは言いつつも40度台後半の室温はそれなりの温度。
滞在していると思いのほか汗が出てきました。

ロウリュウにも使用される「炎空の間」
室温は70度前後を示していた、回福さろんで最も高温のエリアです。

室内は岩盤浴というよりはサウナのような空間
壁際は二段の腰掛けになっており、床や腰掛けにはゴザのようなマットが敷かれていました。
テレビが設置されており、地上波の番組が流されていました。
また、12分計も設置されていました。

室内には窓があり、外の景色を見ることができます。
また、日中は日の光があることで明るい雰囲気も感じさせました。

炎空の間の一番のポイントは、入口の反対側に設置された熱炉です。
熱炉に使用される石は、特別天然記念物に指定される「北投石」
熱炉奥の壁には「特別天然記念物 官報第8274号 北投石」と書かれた石板がありました。

炉の周囲には低いポールの囲い、そして炉の石の上には四角錐のカバーがされていました。
熱い熱炉で火傷しないようにするための配慮とともに、貴重な石をガードする意味も感じさせました。

なお、室内の入口付近の段差には注意されることをおススメします。
筆者は2度、この段差に躓きました(笑)。

ロウリュウイベント

湯吉郎の回福さろん「炎空の間」ではロウリュウが開催されています。
平日と土日祝日で開催時刻は異なりますが回数は1日4回です。

ロウリュウ開催時刻の10分前になると館内放送で、ロウリュウ開催の案内が流れます。

開始時刻直前になると、炎空の間にロウリュウ参加者が集まります。
筆者が体験した日は5分くらい前になると徐々に人が多くなっていく感じでした。

時間になったら大団扇を持ったスタッフさん2人が入室。
簡単な自己紹介をされていました。

筆者が体験した日は「ロウリュウの日」というイベントデー(毎週土曜日)。
そのため、ロウリュウスタート前に岩盤浴招待券がもらえるゲームが行われました。
公式サイトの案内には「じゃんけん勝負」と書かれていましたが、筆者が参加したロウリュウではサイコロが使われました。
参加者を奇数グループと偶数グループに分け、サイコロを振って出た目が奇数なら奇数グループ、偶数なら偶数グループの参加者が招待券をGETできるものでした。
回によってゲームを変えているのかもしれません。

ロウリュウの日のゲームを終えたらロウリュウスタート。

体験日のアロマはサクラでした。

スタッフさんの1人が炉にアロマ水をかけ、もう1人のスタッフさんは参加者1人1人の顔に霧吹きでミストをかけていきます。
ミストをかけられたくない人は、断ればかけられません(スタッフさんも「不要な人は言ってください」と言っていました)。

その後、スタッフさんは大団扇を使って室内全体に熱い蒸気を行き渡らせます。

室内が熱くなったら、参加者1人1人はスタッフさんに大団扇で扇いでもらえるサービススタート。

この時、スタッフさんが参加者を扇ぐ際の掛け声に合わせて手拍子を求められます。
また、スタッフさんは「エッサー」という掛け声を繰り返したのち、最後に「おさるのお尻は?」「マイナスイオンは?」といった問い掛けを入れます。
この問い掛けの答えにはパターンがあるようで、何度か聞いているとだんだんパターンがわかってきて、問い掛けに応える参加者も出てきます。

扇いでもらえる時間は一人あたり掛け声10回分(復唱含め)
時間にして5秒ほどです。

ひと通りの参加者が扇がれたらイベント終了。

・・・と思いきや、しばらくしたら後半戦をするとの案内がありました。
つまり、ここまでが前半戦だったわけです。

筆者の体験回では「25分くらい」から後半戦とのことでした。
前半戦の終了から15分くらい後の時刻でした。

ということで、インターバルを挟んで後半戦。
少し時間が空いたので、感覚としては2回目のロウリュウに参加するような感じです。

後半戦ではロウリュウの日のゲームは無かったですが、ミストをかけられるところから1人1人参加者が扇がれるところまでは前半戦と同じでした。

ただ前半戦と違ったのは、最後に「限界突破」という時間がスタートしたこと。

限界突破とは、スタッフさんがノンストップで参加者全員を扇いでいくもの。
先ほどまでは1人扇いだら一拍おいて次の参加者を扇いでいたのですが、限界突破ではぶっ続けで扇ぎ続けられていました。

扇いでもらえている時間が先ほどよりも長かったので、限界突破の名の通り参加者はさらに熱い体験ができます。
そして、スタッフさんの限界突破でもあるのでは?と思うほど、うちわを扇ぐスタッフさんが大変そうでした。
お疲れ様でした。

ミストの効果があるのかもしれませんが、ロウリュウ自体は熱すぎていない印象です。
熱すぎるロウリュウはちょっと・・・という方でも比較的耐え易い感じがしますし、ロウリュウ初体験の人におススメできそうな体感温度だと思いました。

必見は低温岩盤浴とロウリュウ

さて、ざっと湯吉郎の回福さろんについてお伝えしていきました。

筆者として特に印象に残ったのは「低温岩盤浴」と「ロウリュウ」です。

低温岩盤浴で印象的だったのは、雰囲気以上の発汗ができたこと。
一見くつろいで過ごす空間に思える室内でしたが、しばらく滞在していると体がかなりポカポカしてきました。

休憩のつもりで湯吉郎の低温岩盤浴で過ごしていたら、思った以上に汗が出てきたのでビックリ

他店のくつろぎを兼ねた岩盤浴空間は30度台後半の室温が多い印象なのですが、湯吉郎の低温岩盤浴は40度台後半の室温でした。
40度台後半は通常の岩盤浴でも見かけるくらいの室温です。

その室温でくつろき空間の雰囲気の岩盤浴室を用意していることは珍しいと思います。
くつろぎながら過ごしつつ、しっかりと発汗もできました。

ロウリュウで印象に残ったのは「ミスト」と「掛け声」

筆者はこれまでに決して少なくないロウリュウを体験してきましたが、事前にミストをかけられてのロウリュウは初めてでした。
ロウリュウ中は顔が熱くなるので、それを見越してクールダウンさせているのかもしれません。

スタッフさんがうちわを扇いでいる時に発する掛け声が店舗のコンセプトに合わせたものになっていたのも印象的でした。
掛け声を聞いたときに童謡の「お猿のかごや」を思い浮かべました。
また、問い掛けの「お猿のお尻は?」は「真っ赤っか」と応答するとのことなので、そのあたりも面白かったです。

湯吉郎のロウリュウでは店舗独自の工夫が凝らされていることを感じさせました。

※本記事の掲載情報は体験当時(2019年11月9日時点)のものです。最新の情報は太閤天然温泉 湯吉郎[公式サイト] をご確認ください。

■体験者:33歳男性