北投石の産地!台湾の北投温泉エリアを岩盤浴好きが紹介します【必見の地熱谷】
北投石の「北投」って何だ?
「北投石」という石を聞いたことがありますか?
岩盤浴好きなら聞いたことがある人も少なくないでしょう。
岩盤浴といえば北投石というイメージの方もいらっしゃると思います。
北投石は放射性のラジウムを大量に含んでいることで知られる鉱石。
日本では特別天然記念物に指定されており、岩盤浴発祥の地といわれる秋田県の温泉地・玉川温泉で産出されます。
北投石が放つラジウムの効能は体に良いとされており、玉川温泉の岩盤浴は湯治場としても有名です。
ちなみに、北投石は特別天然記念物のため採取は禁止されています。
でも、秋田の玉川温泉から産出されるのに、なぜ「北投石」なんでしょう。
「秋田」とか「玉川」といった単語が入っている方がしっくりきますよね。
実は、秋田の玉川温泉以外に台湾の温泉地でも北投石は産出されます。
その台湾の温泉街とは、台北の北投区にある「北投温泉」。
「北投温泉」という名前を見たらピンときますよね。
北投石の「北投」は台湾の地名なのです。
台湾で北投は「ベイトウ」と発音します。
北投石は台湾の温泉地である北投温泉で発見され、「北投石」と名づけられました。
ちなみに、北投石を発見したのも名付けたのも日本人。
玉川温泉の石は、後に北投石と同じものだと認定されたのです。
さて、北投石つながりで岩盤浴と縁のある台湾・北投温泉。
どんな場所なのか気になりませんか?
実は2018年の1月。
岩盤浴好きの筆者は台湾・北投温泉へ観光に行ってきました。
そこで今回、北投温泉がどんな場所なのかを紹介していきます。
いざ、台北の新北投駅へ
北投温泉の最寄り駅は「新北投駅」。
大きな門のようになっている外観の出入り口が印象的な駅です。
新北投駅は台湾一の都市である台北の中心地からMRT(台北メトロ)を使って30分ほど。
北投温泉のあるエリアも台北市内にあたります(北投区)。
台北駅⇒新北投駅のMRT利用料金は35NT$(約130円)。
MRTの料金は日本の電車と比べてやすい印象です。
※2018年1月時点、1NT$≒3.7円で計算
台北の中心地ともいえる台北駅から出発する場合は、「淡水信義線」の「淡水」行に乗車。
※MRTは路線が色分けされており、淡水信義線は赤色で示されます。
北投駅で下車し、新北投支線に乗り換えて新北投駅へ向かいます。
新北投支線は北投駅と新北投駅の1区間だけを繋ぐ路線で、乗車時間1、2分ほど。
新北投支線には温泉をアピールする要素がたくさん盛り込まれています。
新北投駅へ向かう北投駅のプラットホームには、温泉をイメージしたオブジェクトが設置されていました。
MRTの車体の一部には温泉の絵が描かれています。
ドアの中央には「湯」の文字も。
車内にはテーブルが観光案内モニターになっている席もありました。
北投温泉ってどんなところ?
新北投駅を出て、まっすぐ進むと温泉街エリアに入ります。
通り道にはケンタッキーやマクドナルドといった日本でもおなじみのファーストフード店もありました。
温泉街エリアに入ると、ところどころに観光案内板があります。
主要な観光エリアの位置は案内板で確認。
新北投駅から向かう場合、往路が上り坂で復路が下り坂です。
緩やかではありますが傾斜のある道を歩きます。
温泉街ということで旅館風の建物も目立ちます。
石川県に本社を置く旅館・加賀屋が北投温泉に進出していました。
北投温泉エリア内には台北市立図書館があります。
足を運んだ日は休館日だったため、残念ながら中に入ることはできませんでした。
この図書館は木造かつ特徴的な形をしています。
入り口から見るとそれほど大きな建物には見えないのですが、裏側から見ると3階建てであることがわかります。
入り口が高い位置にあり、入り口側からは見えづらいところに建物の全景があったのです。
図書館のすぐそばには改装中の建物が。
これは北投温泉博物館です。
北投温泉博物館は2018年1月時点で古跡保存改修工事の真っ最中のため、全館休館中とのこと。
入り口前に貼られていた掲示によると、2018年10月26日まで工事は続くようです。
図書館だけでなく博物館にも入ることができないとは・・・タイミングが悪かったなぁ。
北投温泉街には川が流れています。
「温泉街の川なら水は温かいのかなぁ・・・」と水温を確かめたくなるところですが、どうやら川には入っていけない模様。
ただ、道路脇には小さな水路がありました。
この水の水温はどうなのでしょう?
試しに指を水につけてみると・・・
おぉ!温かい!!
温泉が湧き出ていることを実感しました。
北投温泉には気軽に入れる温泉施設がいくかあります。
その代表格が北投公園露天温泉浴場。
水着着用の混浴温泉です。
入浴料40NT$(約150円)とリーズナブルな価格で利用できます。
※2018年1月時点、1NT$≒3.7円で計算
必見の地熱谷!岩石は北投石
北投温泉エリアへ足を運んだら、ぜひ見ていただきたいのが「地熱谷」です。
かなりホットな場所であることは名前からわかるかと思います。
この地熱谷、正式には北投地熱谷公園というそうです。
午前9時から午後5時まで開放されています。
入り口には門がありました。
入り口付近にはお土産屋さんがあります。
木陰になった少し涼しめの通路の先が地熱谷です。
おっ!
奥の方に何やら白い煙が見えてきました。
池のような場所(というか温泉ですよね)から湯気が立ち込めています。
ここが地熱谷です。
湯気の熱気によって、地熱谷エリアは温度が高くなっています。
温泉の水温は摂氏65度~100度ほどとのこと。
また、湿度もかなり高い印象です。
このエリアにいると、ジワジワと徐々に汗が出てきます。
疑似的に岩盤浴をしている気分かも。
湯気はときおり舞い上がるように高い位置まで昇ります。
地熱谷の通路の中には少し空間の広がった場所があります。
こちらは、お土産屋さんで通路を右に逸れていくとたどり着くことができるスペースです。
説明がありました。
日本語が無いので何を書いてあるのかはよくわかりませんが・・・。
こちらのスペースは地熱谷の一番奥になります。
ここで行き止まりになっており、折り返し地点です。
地熱谷はエリア自体はそこまで大きくはないのですが、様々な位置から様子を楽しむことができます。
台北市政府が運営する台北観光サイトによると、この地熱谷の岩石は「北投石」と言われているとのこと。
なお、北投石は台湾でも天然記念物に指定されており、保護のために北投石保護区が設定されています。
日本で岩盤浴の発祥といわれる秋田県の玉川温泉。
その玉川温泉の岩盤浴と同じ鉱石が、この北投温泉で見られるわけですね。
日本から台湾までは東京から約4時間、名古屋や大阪からなら約3時間ほどのフライト。
また、日本からの便数が多い台湾桃園国際空港から北投温泉エリアまでは、MRTを利用するだけで辿り着くことができます。
桃園国際空港から台北駅がMRT約30分ほど(桃園空港線)。
台北駅から北投駅までも約30分程度(淡水信義線)。
北投駅から新北投駅は数分です。
台北駅の桃園空港線と淡水信義線の乗り場が離れているため、乗り換えに多少手間取る要素はあるのですが、北投温泉エリアまで行く難易度は決して高くありません。
筆者はガイドのいないフリープランのツアーで北投温泉へ足を運びましたが、スムーズにたどり着くことができました。
台湾は初体験でした。
ちなみに、この台湾旅行は、DeNAトラベルから海外ツアーを申し込んで行ったものです。
台湾初体験でも行きやすい北投石の産出地・北投温泉。
岩盤浴好きなら、台北に行った際にはぜひ足を運んでみたいですね。