※本記事は物語形式の岩盤浴講座です。

【第1回】岩盤浴とサウナは何が違うの?

社会人1年目のカップル・健太君と美香ちゃんはスパ施設にやってきました。

見て!ここ岩盤浴があるよ!

岩盤浴?岩盤浴って、なんだっけ?

私もよく知らないんだけど、温められた岩盤の上に寝転がって汗をかくところ。
健康や美容に良いみたいなことをテレビで言ってたよ。

汗をかくのならサウナでいいじゃん。
サウナならお風呂の中にあるだろ。

う~ん、そうかもしれないけど・・・

イヤイヤ、君たち。岩盤浴とサウナは似て非なるものなんだよ!

・・・えーと、おじさん誰ですか?

ああ、会話に割って入ってすまないね。
私はここの施設の常連なんだ。
みんなからは「岩さん」って呼ばれている。

似て非なるものって、どういうことですか?

温められた室内で汗をかくというところは似ている。
でも、汗のかき方が異なるから、得られる効果も違ってくるんだよ。

汗のかき方?

そう。
サウナは体を外側から温めて汗をかくのに対して、岩盤浴は体の内側から温めて汗をかくんだ。

はぁ・・・。

サウナはだいたい80℃~100℃の高温に設定されている。暑いからすぐに大量の汗が出てくるよね。
これは、暑さによって体の表面を覆っている皮膚の汗腺が刺激されるから汗が出ているんだ。

確かに、サウナって入った瞬間から「うわっ暑い」って思う。

サウナで出る汗っていうのは体温調節のための汗なんだ。暑い日やスポーツをしたときに出る汗と同じだね。

岩盤浴はどうなんですか?

岩盤浴は40℃ほどに温められた岩盤の上で体を温める。
サウナと比べれば暑いという感じはしない。どちらかといえば温かいという感じかな。
だから、すぐに大量の汗が出るわけではないけど、温かい岩盤の上でしばらく横になっていると、徐々に体は温められていく。
少しずつ体が温まっていくから、知らず知らずのうちに汗が出てくるんだ。

なるほど、だからサウナは外側から温まって、岩盤浴は内側から温まるのか。

でも、この違いによって何が変わってくるんですか?

サウナの汗は急激な温度変化に対応するためにかくものだから、体に入った成分が吸収される前に汗に含まれて出てきてしまうんだ。
塩化ナトリウムやミネラル分といったものが含まれてるからベトベトしている。
一方の岩盤浴の汗は急にかく汗ではないから、成分をしっかり吸収した後で出ていく。だから、サウナの汗に比べて色々な成分が含まれておらず、水に近いサラサラとした汗になるんだ。
ベトベトした汗は舐めるとしょっぱいし時間が経つと臭いがきつくなるけど、サラサラした汗はしょっぱくないし、汗臭くもならないんだよ。

えっ、汗臭くならないんですか!?それはいいですね!

でも、サウナって汗をかくことで体の中の老廃物を出してるって言いますよね。それって汗に老廃物も含まれるからですよね。
ということは、岩盤浴にはそういう効果は期待できないんじゃ・・・

なかなか鋭いね。
確かに、「発汗によるデトックス効果」という意味では、サウナのほうが勝っているかもしれない。ただ、体の中の老廃物は汗だけで出すわけではないからね。
代表的なのは尿。いい汗をかくと血行が良くなって腎臓の動きも活発になるから、尿によって体外へ老廃物は出されることになる。
それに、岩盤浴では遠赤外線やマイナスイオンの効果で皮脂腺から皮脂を放出するんだ。このときに体内の有害な金属と結びついた脂肪も出ていくんだよ。
だから、岩盤浴にもデトックス効果は期待できるんだ。

へー、そうなんだ。

ねぇ行ってみようよ、岩盤浴!

私もおススメするよ。ここの岩盤浴は男女共用だからカップルで楽しめるよ。

そうだな。せっかくだし行ってみるか!

うん!

まとめ
・岩盤浴でかく汗はサウナでかく汗よりもサラサラの汗。
・水に近い汗だから、時間が経っても汗臭くならない。
・汗以外からデトックス効果が期待できる